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何て言う生き物か、わからないけど可愛いじゃん
・・・って訳で、私はその生物の正体を追求する事無く
名前をつけ、その日から餌付けに励んだ。
捨てる餌の近くに腰を下ろし、近付いて来る様子を眺め、
時には手で餌を、顔の近くまでやれるまでになった。
こうなると、ペット♪友達だ♪
毎日同じ時間に、私を待つその様子に胸がときめいた。
そんな事を数ヶ月続けただろうか・・・
私が旅行で数日家を空けた時、母親が私の部屋の掃除に入り
物干しの戸を開けたまま、掃除に没頭していると・・・
何か気配を感じたらしい。
その方向に目をやった母親・・・気絶しそうになったらしい。
部屋の中に入ってきた
私のペット
イタチ?!
母親は、とりあえず状況が飲み込めないまま部屋から追い払おうと必死。
ところがイタチ君・・・いつも優しい飼い主?と違うじゃねぇ~か!と
・・・攻撃的なその態度に慌てた。
さんざん部屋中を逃げ回り、おまけにさいごに屁までこいて逃げたらしい。
イタチの最大の武器「
屁」
とにかくその場を何とかしのいだ母親、すぐに私の仕業と気付く。
その頃、そんな事が起こってると知らない私。
暢気に帰宅して、父親に一喝された。
動物嫌いのオカンとは違い、動物好きのオトンは、苦笑しながら
「あほか!お前は!・・・臭いわ、もう大変やったんやぞ!」
・・・と、餌付け禁止令発令。
・・・へぇ~あれがイタチという生き物だったのか・・・
それにしても可哀想な事しちゃったな・・・きっとお腹空いてどうしようもなくなって
部屋まで入ったんだ・・・
そして、その夜もその翌日も、その後二度とイタチ君に会える事はなかった。
よっぽど怖い思いをしたんだろう・・・そう思うと切なくなった。
それにしても都会の真ん中に、イタチが住んでいたその事実に
オトンも驚き、オカンも驚きましたとさ。
物干しネタ/完